2010年2月22日月曜日

認知症の理解を深める

今日は勤務後に院内で、病棟の介護福祉士による「認知症についての理解を深めるための研修会」がありました。

病棟の介護・看護スタッフを中心に、理学療法士と僕ら医師も参加しました。

日本は高齢化がどんどん進んでいるので、当然認知症もどんどん増えています。
ホロカナイも65歳以上の人口は35%を超えていて、病棟の患者さん(利用者さん)のほとんどに認知症があります。

研修会では、まず認知症について、その分類、原因など病気としてのひととおりの説明、
中核症状(認知機能障害)や周辺症状(BPSD:不安、抑うつ、興奮、不眠、被害妄想など)についての解説のあとに

参加者が「もし自分が認知症になったら」というテーマで、して欲しくないこととして欲しいことを書く時間がありました。

僕は

して欲しくないこと:タメ口で話してほしくない、バカにしないでほしい(認知症の症状を笑わないでほしい)、子ども扱いしないでほしい、など

して欲しいこと:話をよく聞いてほしい、笑顔で接してほしい、何度もわかりやすく説明してほしい、ありのままを受け止めてほしい、など

と書きました。

そのあと、認知症の人との関わり方について、認知症の方の心理的特徴、好ましいコミュニケーション、好ましくないコミュニケーション、不安を増す言葉かけ・態度・行動の例示などがあり、いろいろ勉強になりました。

相手の話に合わせることは大切だけれど、同時にウソはつかずに、上手に現実を伝える、などなかなか難しいんですが、実践しようと思いました。

そして、自分自身を知り、相手との関係、相互に影響しあう関係を客観的に見ることなど、つまるところ、認知症の人に対して心がけることは、普段から人と接するうえで大切なことと全く同じだとわかりました。

まあ、当たり前のことなんですが。

普段の診療の限られた時間のなかで、「こちらの都合だけ」で対応しないこと、しかしそれでいて、こちらにも患者さんにも(そして家族にも)過度の我慢がかからない関係を築くことは、実に深く大変なことですが、少しずつ身につけたいものです。

そして、不安を増す言葉かけの例では、自分がチビ太(3歳)に対して言ってしまっている言葉ばかり。
「だめ!」「そうじゃないでしょ!」「何をしているの!」などなど。

うーん、親も成長せないかんなー


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