2010年2月12日金曜日

小児用肺炎球菌ワクチンの発売日が決定!

小児用肺炎球菌ワクチン(商品名:プレベナー)が、ついに2月24日より発売されます!

以前、本ブログでもご紹介したとおり
http://horokannailife.blogspot.com/2009/10/blog-post_5264.html
「肺炎球菌」という細菌は、子どもの細菌性髄膜炎の原因として2番目に多い菌です。

肺炎球菌には90種類以上のタイプ(型)があるんですが、今回発売になるワクチンはそのうちの7種類に対応しています。

なので、全ての肺炎球菌を予防できるわけではないんですが、これら7種類だけでも日本での肺炎球菌が原因の髄膜炎のおよそ76%を予防できるとされています。

また近年、日本では抗菌薬(抗生物質)の濫用などが原因で、一般的な抗菌薬が効きにくい「耐性菌」の肺炎球菌が増えていますが、今回のワクチンは、髄膜炎の原因となった肺炎球菌のうちの耐性菌の88%を予防できるとされています。

熱があるだけで抗菌薬を欲しがる親や、細菌性髄膜炎を恐れて「念のため」抗菌薬を投与する医者、あるいは抗菌薬の使い方が間違っている、などが原因で耐性菌が増えています。

もちろん、抗菌薬は必要なときは「ガツン!」と使わなければなりませんが、その時にためにももっと「温存」されるべきだと思います。
風邪の7~8割はウイルスが原因と言われていて、ウイルスには抗菌薬は「全く」効きません。

ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンを早期(できれば生後7ヶ月までに)接種すれば、細菌性髄膜炎の7割近くは予防できるため、子どもたちの命を救うだけでなく、抗菌薬を使う機会が減るため(小児科医の負担も減る)、耐性菌の減少や医療費の削減にもつながります。

肺炎球菌は髄膜炎のほか敗血症や中耳炎の原因にもなり、日本のある研究では、小児用肺炎球菌ワクチンを導入することによって、およそ390億円!!総費用(治療費、生産損失、後遺症費)も削減されると予測されています。

390億円あれば、その分のお金を新生児~小児医療や産科、救急などににまわすことによって、最終的には国民にどれだけ利益があがると思ってるんじゃーって話です。

繰り返しになりますが、幌加内町ではこの4月より生後2ヶ月児~未就学児に対して、小児用肺炎球菌ワクチンの全額助成(つまり無料)を開始予定です。

幌加内は、町や議会、町民の予防医療に対する理解が深いため、早期に助成を開始できそうですが、最終的には国による定期接種化を実現してほしいと思っちょります!
(WHOも2007年に定期接種化を推奨しています・・・)

(写真は本文とは関係ありませんが、写真は今日のホロカナイです。久々に晴れ間がのぞきました)


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 ヒブワクチンの全国自治体の助成状況については、こちらをチェック。
http://zuimakuen.net/a1-4.html
ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの定期接種化の請願署名はこちらから。
http://www.know-vpd.jp/info_vpd/shomei.htm

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