
2010年1月15日金曜日
北海道医療新聞の取材を受けました

2009年8月19日水曜日
幌加内町のヒブワクチン全額助成
今月28日(金)~30日(日)にさいたま市大宮で開かれる「日本外来小児科学会」の特別シンポジウムにシンポジストとして私がお話をさせていただきます。
8月30日(日) 午前10:00~12:00 @大宮ソニックシティ
特別シンポジウム
細菌性髄膜炎から子どもたちを守る
―ヒブワクチン定期化と肺炎球菌ワクチン承認へ―
司会:武内 一(耳原総合病院小児科)
シンポジスト
花井 透:千葉保健医協会会長
「国を動かすため、千葉県下の医療関係者は団結した」
幌太郎:幌加内町国民健康病院
「幌加内町におけるヒブワクチン全額助成について~子どもたちの未来のために~」
檜山 義雄:サノフィパスツール第一三共ワクチン
「ヒブワクチン発売における問題点と今後の課題」
狩野 宗英:(株)ワイス
「7価肺炎球菌ワクチンの市中感染における意義と承認の見通し」
(以下、抄録より)
細菌性髄膜炎の約90%は、インフルエンザ菌b型(Hib)と肺炎球菌が起因菌となっている。Hibワクチンは1990年頃から、7価肺炎球菌ワクチンは2000年頃から、先進国だけでなく世界中で定期化が進み、ほとんどの国でHib重症感染症はなくなり、肺炎球菌重症感染症も激減している。わが国では、年間1000人以上の乳幼児がこれらによる髄膜炎に罹患し、数十人が亡くなっていると推定されている。子育て家族そして私たち医療従事者にとって、この現実は一刻も早く解消しなくてはならない最重要課題だ。
このシンポジウムでは「Hibワクチンの定期接種化までに家族の金銭的負担を軽減する自治体の動きは?」「国を動かして定期接種にする手だては?」「肺炎球菌ワクチンの意義は?」に迫りたい。細菌性髄膜炎を考える必要がほとんどなくなる日は、もうそこまで来ている。参加していただいたみなさんが、このことに確信をもっていただき、明日の診療に看護にあたっていってもらえる、そのことがこのシンポの最大の狙いである。(引用 終わり)
ヒブワクチンに対して公費助成をしている自治体は、現時点で確認できたのはわずかに21市町村です。
そのうち全額助成しているのは、幌加内町と鹿児島の伊佐市だけです。
http://zuimakuen.net/a1-4.html
シンポジウムでは、ホロカナイではなぜスムーズに全額助成化が実現できたのかをお話させていただく予定です。
ちなみに、幌加内町では水痘とおたふくかぜワクチンの全額助成もしています。
関東近郊にお住まいの方は、是非いらしてください!学生さんは参加費無料です。
あ、30日は選挙投票日なので、きちんと期日前投票してから上京します!
当日会場にいらっしゃる方は、シンポジウム終了後か期日前に投票しましょー
こちらもみてください
http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/gaiyoutop/shinryoutop/shinryou09.html

2009年6月21日日曜日
北海道国保地域医療学会で発表
20日土曜日は札幌で開催された第14回北海道国保地域医療学会に参加した。
町立病院の事務長と副師長も一緒。

中頓別町国保病院の住友先生の「森林環境の血圧への影響」など面白かった。住友先生は平成17年から森林ウォーキングによる住民の健康づくり(森林療法)をされていて、実際に森林ウォーキングをすると血圧が下がり、これは副交感神経が賦活化されることとストレス軽減作用によるものだろうとのこと。森林療法ドックもされていて、興味深い。実に面白い。
詳しくはこちらを
近年は予防医療にも力を入れており、特に以下のように各種の任意予防接種に対して助成を行うことにより接種率の増加をはかり住民の健康増進をすすめている。また小児の予防接種助成は、少子化対策・子育て支援の一環でもある。
予防接種を中心に、幌加内町における予防医療について述べたい。
インフルエンザワクチン 対象:中学3年生以下 助成額:全額
髄膜炎ワクチン(ヒブワクチン)対象:生後2ヶ月〜5歳未満 助成額:全額
ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン 対象:1〜6歳 助成額:全額
水痘(みずぼうそう)ワクチン 対象:1〜6歳 助成額:全額
ヒブワクチンを全額助成している自治体はいまのところ幌加内だけで(7月から鹿児島の伊佐市も全額助成開始)、水痘、おたふくかぜワクチンの全額助成しているところもたぶんないと思う。
任意接種だとやはり家庭への負担になるので、なかなか接種率が上がらない。実際ホロカナイでも水痘やおたふくかぜワクチンの接種者は年に0〜4人だったのが、全額助成を開始した4月からの3ヶ月で、それぞれ7人、10人とすでに以前の年間接種者数の倍以上になっている。
http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/gaiyoutop/shinryoutop/shinryou09.html
http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/gaiyoutop/shinryoutop/synryou07.html
いろいろ議論はされたけど、目先のことに囚われて、いかに地域住民の意識を高めるかとか地域を担う医師をいかに教育し育てるかなど、長期的な視点での議論まで深まらなかったのが残念だった。青沼先生が最初に指摘されていたとおり、ガイドライン自体の性格のためもありますが。