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2009年6月9日火曜日

蕎麦打ち体験で愛を深める

幌加内町国保病院での実習や研修では、「蕎麦打ち体験」を必修科目にしています。


これは半分冗談で、半分本気です。

と、いうのは、地域医療とは文字通り「地域」での医療なので、地域ごとの産業や環境が住民の健康やかかえる問題と大きく関わるため、それを理解しなければなりません。

幌加内は日本一の蕎麦生産高を誇っていて、蕎麦が町で一番の産業です。

なので、ホロカナイを知ってもらうためには蕎麦のことを知ってもらう必要があるのです。

僕たち、佐賀から来ている医者も代々、幌加内で蕎麦を打てるようになってから九州に帰ることが義務付けられています(笑)

僕が所属している「幌加内そばうたん会」は月に2回の例会があり、18時頃から蕎麦打ちをして、その後、皆で宴会となります。

なので、実習期間が2週間の学生さんは1回、研修期間が4週間の研修医は2回は蕎麦打ちをしてもらいます。

学生さんに「なんで幌加内での実習を選んだの?」と質問すると結構な割合で「蕎麦打ちができるからです!」と満面の笑顔で答えられ、「‥‥じ、実習内容はどーなのよ?」と若干思わなくもないですが、とにかく蕎麦打ち体験は評判です。

そばうたん会には町内の方はもちろん、旭川など町外からの会員の方もたくさん来られています。

学生さんたちには700gの蕎麦(二八蕎麦)を打ってもらいます。

蕎麦打ちにもそれぞれ個性が出ますが、みんな真剣です。

打った蕎麦は、翌日にチルドパックで実家に送る学生さんや研修医が多いです。

ホロカナイで実習/研修すると親孝行もできますよ〜


蕎麦打ちが終わると宴会です。もちろん打ち立ての蕎麦も頂きます。

うたん会の会員には蕎麦農家の方から、役場職員、議会議員、獣医さん、農協職員、理学療法士、営林署職員などなど色んな職種の方がおられるので、飲みながら色々なお話を聞けます。

いつも学生さんたちの蕎麦打ちを指導していただける会員の方々に感謝しています。

学生さんたちとも楽しくお話をしていただけるので、彼らもホロカナイの住民と直接交流することができて、さらにホロカナイに対する理解、愛が深まるのです(笑)


先週まで実習してくれていたイガラシくんは「幌加内で実習して地域医療に対しての考えが変わりました。幌加内が好きになりました。また来たいです!」と言ってくれました。

こんなホロカナイで一緒に働きませんか?

蕎麦も打てるようになりますよ〜

(蕎麦打ち名人の病院事務長から直接指導させていただきます!)

詳しくはこちらを

http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/stafftop/staff.html

http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/jissyutop/jissyu.html

2009年6月1日月曜日

地域医療研修

今日から北海道大学病院の初期研修医(2年目)のT先生がホロカナイに地域医療の研修に来てくれています。研修は4週間。

幌加内町国保病院では北大病院、札幌社会保険病院、名寄市立総合病院の初期研修医を受け入れています。

もちろん地域研修をする病院や診療所は沢山あるので、ホロカナイを選んだ数名ずつを毎年受け入れています。

普段は学生実習と研修医研修が重ならないようにしてるんですが、今回は1週間だけ、先週から実習している札医5年生のイガラシくんとT先生が一緒になります。

今日は月曜日で午前中の外来は2つの診察室で行なうので、それぞれの外来についてもらいました。

午後は病棟の回診にそれぞれついてもらい、その後T先生は午後外来に、イガラシくんはミニ研究の準備と入院患者さんとお話をしてもらいました。

ミニ研究というのは札医5年生が地域実習中に行なうよう義務付けられているのもので、テーマは自由なんですが、何かしら外来や入院患者さんを対象に研究をするというものです。

いままでホロカナイに来られた学生さんたちは、「蕎麦と血圧の関係」や「入院患者さんの社会背景」、ひとりの患者の病歴だけでなく人生の歩みもインタビューする「ライフヒストリー」などそれぞれ自由にテーマを選んでもらっています。

今年度からはミニ研究とは別に「ライフヒストリー」は必須項目になっていて、イガラシくんもある入院患者さんのお話をじっくり聴いてくれました。

イガラシくんとも話していたんですが、働きだすと患者さんとじっくりお話する大切さはわかっていても日常業務に忙殺され、なかなかベッドサイドでゆっくりお話をする時間はとりにくくなります。

また患者さんは忙しそうにしている医者や看護師には遠慮して本当は言いたいことが言えないこともあることと思います。

だけど学生さんには、患者さんもリラックスして本音をお話してくれることがあります。

学生時代の実習では医学の勉強ももちろん大事ですが、患者さんとよーくお話をして患者さんがどんな気持ちで入院されているのかをよく理解して、それを医者になっても忘れないことが大切だと思います。

また患者さんが主治医に言えない本音や隠れた問題点を、学生さんから主治医にフィードバックしてくれると、それがより良い治療やマネージメントにつながることもあるでしょう。

学生さんは患者さんから勉強させてもらう一方でなくて、そんな風に医療チームの一員として患者さんの役に立つこともできるのだ!

と、僕も学生のころに言われました。

学生さんや研修医の姿をみて、初心を思い出すことができるので僕らにとっても実習や研修を受け入れることは良い刺激になります。

で、夜は近所のお蕎麦屋さんの「八右衛門」でT先生の歓迎会をしました。

石焼の焼き肉や山菜天ぷら、刺身そしてもちろん蕎麦も美味しかったです!

野郎4人で飲んで(僕は当番なのでお茶)バカな話もして、久々に部活みたいで楽しかったなあ。

そんなホロカナイに君も来ないかい?

詳しくはこちらを〜

http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/jissyutop/jissyu.html