2009年9月25日金曜日

地域を医療で支える

今日は代診でホロカナイ北部診療に行きました。

幌加内町は南北63kmと広大で、
町立病院は町の南に位置しているため
交通手段を持たない北部の住民は町立病院での受診が難しいので、
北部地区に4箇所の診療所があり、週1〜2回の出張診療を
しています。
昨年までは僕も週1回北部診療に行っていたんですが、今年度からO先生が北部の専任となっています。

金曜日は政和(せいわ)〜添牛内(そえうしない)〜朱鞠内(しゅまりない)診療所です。

今日は気温も高く、秋晴れでした!

政和は、じゃがいもの収穫まっさかり。
コミュニティーセンター内に診察室があります。

添牛内診療所は、添牛内小学校跡に建つコミュニティーセンター内にあります。
元の校庭は草むらになっていますが、花がきれいでした。
ここには二ノ宮金次郎さんも居ます。

添牛内と朱鞠内の間では先日、熊が出没しました!

朱鞠内診療所は、診療所のみの施設で2階に医師住宅があります。
コスモスが秋風に揺れてきれいです。

本日は重症の患者さんもおられず、平和な1日でした。

日によっては患者さんの数は少なく、決して効率的ではありませんが
「地域」を支えるうえでは必要な診療です。

ホロカナイに限らず、地域の人口がさらに減ればある程度の医療施設の集約化は必要かもしれませんが、
患者さんの交通手段の確保や1次予防、2次予防をさらに充実させる必要があると思います。
そこでキーになるのは「専門医集団の大病院」ではなく、「まずはなんでも相談できる総合医(家庭医、プライマリケア医)」なハ ズ
(なんですが、国民の「専門医」志向がいまだに高いのが、痛いとこです)。

世界一の高齢化社会である日本ですが、高齢者が安心して暮らせないと、
世界第2位のお金持ちの国なのに「何が豊かなの?」ちゅー話です。

それと田舎でも医療・福祉が安心して受けれる社会じゃないと、
みんな都市に流れてしまって日本から「田舎」や「故郷」がなくなり、
文化がなくなってしまんじゃないかなーとも思います。

もっとも田舎でも、最近はどこにいってもジャスコやファミレスがあり画一化されている面もありますが。

だがしかし、ホロカナイにはジャスコどころかコンビニもなく、独自の文化が保たれています!
ホロカナイに来る前はコンビニがないなんてどんだけ不便なんや〜と思っていましたが、実際ホロカナイで暮らしてみると「コンビニって生活に必要不可欠なものでは全くない!」ということに気付きました。

モノが溢れていると便利で豊かって錯覚しがちですが、本当に大切なものは目には見えないんだ、と星の王子さまな気分にもなったりして。

なんだか、話がそれましたがそれも良しとしましょう。


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2 件のコメント:

  1. はじめてコメントします。
    幌加内ですか。わたしは十勝出身で現在東京在住です。
    地域医療についてはわたしも興味を持っているのですが
    現在医療者ではなく、求人誌を開いても北海道に戻って
    生計を立て根付かせる受け皿がなく悲しく感じており
    ます。
    「事務員正社員=月収90,000円」
    こんな求人もちらほらと…\(゜ロ\)(/ロ゜)/

    ところで写真とてもきれいですね。トンネルを除いては
    わたしの故郷と同じ風景です♪この写真をみてますます
    故郷へ帰りたくなりました。

    また参ります\(◎o◎)/!

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  2. inomataさん

    はじめまして!
    そうですね。地域を支えるのはもちろん医療だけでは足りません。
    産業や雇用の問題、地域に働く場がないとひとはとどまれないですよね。
    医療や介護、福祉が雇用の場になるといいのですが、いまの医療/介護報酬では厳しいものがあります。そのへんは新政権に期待したいところです。
    またお越し下さい!

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