2009年5月11日月曜日

春爛漫

昨日のNHKの忌野清志郎の追悼番組見ましたか?

やっぱり清志郎はサイコーにかっこいい!

「夢をあきらめない」「夢に向かって努力することが楽しんだ」って言葉が印象的でした。



さて、週末の土曜日は当直、日曜は休みでした。

土曜日は、慢性心不全の増悪で90歳代の方が入院されました。

当院は人手が足りないため、いわゆる急性期の病気に対応する「一般病床」は休床にしています。

症状の安定した慢性期に対応する療養病床が42床あって、より医療の必要とする「医療療養病床」が13床、介護が主体となる「介護療養病床」が29床あります。

療養病床は、1日の入院料金があらかじめ決まっています。これは全国どこの病院でも同じ料金です(特別な病室や各種サービスは別です)。

本来、療養病床では急性期の治療は行ないません。1日の料金があらかじめ設定されているので治療を行えば行うほど病院は損をすることにもなりますし、もともとの役割分担ができているからです。

しかし、ホロカナイでは病院は当院しかなく、近隣(深川市や旭川市)の病院までは車で1時間(信号がほとんどないので普通の自動車も救急車もほとんど時間はかわりません)かかるため、患者さんやご家族の負担が大きいため、点滴と酸素投与など簡単な治療で治せる病気は当院で対応しています。

程度の重くない肺炎や心不全、転倒して腰痛や足の痛みなどのため動けなくなり、自宅では家族がみれない場合などです。

当院では時間外の診療は、当直の医師が全て担当することにしています。なのでonとoffがはっきりしています。

僕が研修医のころは、主治医制といって休みでも夜中でもまず主治医が呼ばれていました。点滴もれで深夜に呼ばれることも多々ありました。

最近は、これではみんな疲弊してしまうということで、複数の医師で患者さんを担当するチーム制をとる病院が増えていると思います。

夕張の村上先生がよく言われるように、「徹夜明けのパイロットが次の日に飛行機を操縦することはない」のに医者では当直明けでも翌日普通に仕事があります。

※幸いホロカナイでは、コンビニ受診はほとんどなく(人口が少ないのもありますが)睡眠がしっかりとれるのでクリアな頭で診療にあたることができます!

よくマスコミが救急患者の搬送に際して「たらい回し」という言葉を使いますが、これには非常に悪意を感じます。こうした言葉は、一般のひとたちに誤解させ医師と患者の信頼関係にも影響します。

救急や小児科・産科の医者たちは、だれも好んで受け入れを断っているわけではありません。受け入れたくても、満床や人手不足で受け入れられないんです。

これは施設の規模的な問題や、そもそもの医師不足もあるかもしれませんが、もう一つの大きな問題は本来かかりつけ医がみるべき病気でも「大病院志向」や「コンビニ受診」で専門医の外来に患者さんが殺到していることだと思います。

専門医の医者がしっかりと専門的な治療に専念できるためにも、いわゆる普通の病気は普段から地域のかかりつけ医(プライマリケア医)にかかってほしいと思います。

これも村上先生の言葉ですが、専門医は「戦う医療」、地域の医者は「支える医療」を行うべきだと僕も思っています!


・・・少々熱くなってしまいました。

日曜日は、家族と友達カップルと一緒に旭川の東川にある「北の住まい設計社」のカフェに昼ごはんを食べに行きました。カルボナーラと冷製ポテトスープ、美味しかったなあ。
焼きたてのパンやワイン、チーズも買って帰りました。

東川もほどよく田舎でとても気持ちいいところ。

本州ではとっくに桜が散ってしまったと思いますが、東川では桜(山桜かな?)が満開でした。
白樺の葉も萌えだしています。

長い冬のあとの北海道の春は格別です。

・・・そんな北海道のホロカナイで一緒に働きませんか(1、2年だけでもどーですか)?

2009年5月8日金曜日

インターネットレクチャー

医学生や研修医の方は、都会から離れると最新の医学や医療の勉強ができなくなるんじゃないかと心配するかも知れません。

確かに「神の手」的な専門技術は、直接見て、指導してもらう必要があるでしょう。

外科に限らず、専門的な手技(技術)が必要な内科もそうでしょう。

しかーし、いわゆる一般の病院や診療所ではそのような「特別な」技術はいりません。

ただ、そのような技術や専門的治療が必要な患者さんを「見極め」、速やかにしかるべき病院に紹介することは必要です。

と、いうことは一般病院や、いわゆるプライマリケア(初期診療)をする医者には診断する力、診断がつかなくても専門医による診断が必要か否かをきちんと見分ける力が必要と言えます。
(しかし通常多いのは、やっぱり「よくある病気」です)

一般の方の中には「大病院志向」が強く、大きい病院に行けばなんでも解決すると思っている方もおられるかも知れません。

でも、それだと大病院が多い都会に暮らした方が寿命も長くなるハズですよね?

しかーし、実際はさにあらず。

たとえば、がんの死亡率でいうと、死亡率が低い第1位は長野県、第2位 福井県、第3位 大分県だそうです。

がんは予防できる部分がかなり多いのですが、これはまたいつか。

論点がいろいろでてきて、まとまらなくなってしまうので、本題に戻ります・・・


えーと今日お話したいのは、札幌医科大学 地域医療総合医学講座が主体でされている「プライマリーケアレクチャーシリーズ」についてです!

これはインターネット会議システムを利用して、北海道内・外の約60の病院や診療所とリアルタイムで行われるレクチャー(講義)です。



毎週木曜日の朝7時半から30分ほどのレクチャーで、毎回いろいろな病院の先生がプライマリケア医に必要な知識を伝授してくれます。

参加施設にはネット用のカメラとマイクがあって、直接顔を見て質問することもできますし、シャイなあなたはチャットで質問することもできます。

ホロカナイでもこのレクチャーに参加していて、毎週みんなで勉強させてもらっています。

講義される先生は内科に限らず、たとえば整形外科や精神科の先生もおられて、普段直接、専門医と話す機会がない僕らでも簡単に質問でき、とっても勉強になります。

学生時代は眠いばかりの講義でしたが(注:一般論です・・)、実際に働きだしてからの講義は面白い!

学生時代には、医者として働くリアリティーが欠けていてモチベーションが足りなかったのかも知れません(注:一般論的ないいわけ・・)。

ホロカナイには、札幌医大の5年生が実習に来られるんですが、ほとんどの学生さんたちはこのレクチャーを「なんとなく知っていた」程度なので、君らの母校ではすごいことをしているんだよ!といつも話しています。

いまやインターネットはどこでもつながる時代。

都会でなくても勉強する方法はいろいろあるんですねー


そんなホロカナイで一緒に勉強しながら働きませんか?

2009年5月6日水曜日

黄金週間

今年のGWは、上司の先生たちのおかげで4連休もとれた。
こんなに長いGWは働き始めて、初めて。

初日は前回の日記のとおりです。

5月4日 快晴

友達を連れ、町内の北にある朱鞠内(しゅまりない)湖へ。
この湖は冬は凍ってワカサギ釣りで賑わう。
同じ町内でも僕らが住んでいるのは南にあるので、朱鞠内湖まで車で40分かかる。

お昼は朱鞠内から南に15分ほどの添牛内(そえうしない)の霧立亭へ。ここではそばの実天ぷら蕎麦を食べた。もちろん手打ち。美味しい。

僕ら佐賀から来た医者が代々お世話になっている、僕らにとってのホロカナイのキーパーソンの言っても過言ではない方がおられて、キーパーソンなのでキーさんとここでは呼びます。

キーさんはアウトドアの達人で、夕方から町内の山へ山菜採りに連れて行ってもらった。

車を停め、山道をちょっと歩くと、目の前に沢山の水芭蕉が咲き誇っている!いい香り。

最初はまったくわからなかったけど、キーさんに教えてもらい「あずきな(ユキザサ)」が見えるようになってくる。
他によもぎ、ふきのとう、かたくり、やちぶき(リュウキンカ)、よぶすまそうを採る。

そして!夜はキーさん宅で山菜祭り。
山菜のおひたしに天ぷら、あんこう鍋、そしてキーさんの手打ち蕎麦。キーさんは蕎麦打ち名人でもある。最高の贅沢です!

5月5日 晴時々曇り
昼から友達と旭川のカフェ・グッドライフへ。
旭山動物園のすぐ近くにあるんだけど場所が少しわかりにくい。
けどそこがまたいいのかな。
古い農家の納屋を改装した、マスターこだわりのお店。
マスターとお話はしなかったけど、渋すぎるひとでした。
格好いいとはこういうことよ、って感じでした。
薬膳ハンバーグカレーとなまチョコレートケーキ。美味しかった。
お店の外にハンモックとブランコがあって、チビ太も満足。

その後、旭川の行きつけ(?)のメガネ屋さんアイウェア北斗へ。
ここのオーナーも格好良すぎるオヤジさんです。
いつもチビ太とチビ子をかわいがってくれる。そして格好いいメガネが沢山あります。

夕飯も旭川で食べ、友達と別れホロカナイへ。チビ達は車で撃沈。


5月6日 快晴

昼前に町内の釣り堀、志摩養魚場へ。
志摩さんはホロカナイで30数年前から釣り堀をされているそうだが、今年でもう閉めるとのこと。
鯉やニジマスが釣れる。
チビ太は初めても釣りで大喜び。ニジマスを3匹釣って、ワタをとってもらった。

昼はニジマスのハーブ焼きと春筍と小松菜のパスタ、そして道産の白ワイン。
チビ太も自分で釣ったから、なおさら美味しかった様子。
ワインで酔っぱらい、チビ子とお昼寝。


いながらにしてリゾート。
渋滞とは無縁。
美味しい空気。
広い大地。
新鮮な食材。
打ちたての香り立つ蕎麦。
道産のワイン。


こんなホロカナイであなたも働きませんか(強引?)

 

2009年5月3日日曜日

愛し合ってるかい?

忌野清志郎が天国に行ってしまった。
お疲れさまでした。
ちょっとだけ休んだら、天国で暴れてください!

僕らはこっちでもう少しだけロックとブルースを続けます。


昨日は当直。
外来は2名のみ。入院も2名。
ホロカナイでは「コンビニ受診」は、ほっとんどない。
住民のみなさんが、僕たちに気をつかってくださる。

都会では、医者も患者さんも顔が見えない関係だから、おかしなことになってしまうんだろう。


今日は休み。
キヨシローの夢助を聞く。実感が湧いてきて、悲しくなる。

昼ごはんは、庭で採れたツクシとタンポポの蕾のバター炒め丼。春の味覚。ほろ苦い青春の味。

午後からは友達(美人女医)が泊まりでホロカナイに遊びに来てくれた。

みんなで町内のまるよしフードセンターへ。
ホロカナイには、こことJAの2件のスーパーがある。

コンビニは、ない。

佐賀では、仕事が終わった22時くらいによくコンビニに寄って、スピリッツを立ち読みして、ティラミスを買って帰っていた。

それはそれで、ささやかな幸せだったけれど、ホロカナイに来て気がついた。
コンビニって、生活に必要のないものなんだ。
なければないで、全然困らない。

きっとそういうものって多いんだろう。

ホロカナイは内陸だけど、まるよしフードセンターでは鮮魚も手に入る。

雄武のタコとオホーツク産のニシンときのこ、じゃがいも、ミニトマト、卵、鶏の胸肉を買った。占めて1600円也。


そして町内のルオント温泉へ。
チビ太と入る。
GWでお客さんはけっこう多かった。

脱衣所で、ちょっとコワモテの太ったおにいさんに向かってチビ太が大きな声で一言。
「おすもうさん!」
わーなんてこと言うんですか。

でも、おにいさんはにこにこして優しかった。

女性陣を待つ間、チビ太とトミカのゲームをした。小さなショベルカーとパジェロがもらえて、チビ太はご機嫌。


で、家に帰り冷えたビールを飲みながら料理を手伝う。

献立は
マッシュポテトバジル風味。
タコのカルパッチョ。オリーブオイル、レモン、バルサミコ酢、クレイジーソルトで味付け。
ニシンのビネガー煮。
キノコソテー。
蒸し鶏のマスタード和え。
ゆで卵、タマネギマヨネーズ。
カマンブルーチーズ。
クリームチーズ。



そして、友達(美人女医)が旭川で買ってきてくれた「麦々堂」のドイツパン!
麦々堂のパンは、とてもおいしい。ずっしり重い。味わい深い。心込められたパン。

スパークリングワイン(ロゼ)を飲む。バンバンバザールとか聴きながら。


そして僕はだいぶ酔っぱらってきました。


ホロカナイライフは続く。

2009年5月1日金曜日

幸せな日々



今日はチビ子の1歳の誕生日!!

家族4人でお祝いをした。

チビ子はおとといから5〜10秒くらい何もつかまらずに立てるようになった。

1歳の誕生日はもう少し髪の毛あるかなと想像していたけど、相変わらずのハゲちゃびん。

でも、父ちゃんお前にぞっこんだぜ!


2歳9ヶ月のチビ太は最近、『紅の豚』にはまっていて、
「お父さん、くれないぶた、じゆうにお空とんでるね」とか言う。

嗚呼。


大学病院に勤務していたころは多いときは月に8回当直、飲み会が2回くらいあって、飲み会の日は奥さんがチビ太を連れて実家に帰っていたから、月に10日は子供に会えなかった。

と、いうことは子供の成長の1/3は立ち会えていない。と思うと悲しかった。

ホロカナイでは当直でも宅直(通勤時間30秒)なので、毎日チビたちに会える。

幸せな日々です。