当日の朝7時から大宮駅前で
「麻疹・風疹撲滅」と「ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチンの早期定期接種化」を求めるデモ行進に参加しました。
「子どもたちを守ろう!」叫びながら公道を行進するのは、初めての体験でした。
総選挙投票の朝だったので、マスコミは一社のみでしたが、参加者の方々の熱い思いを感じました。
で、10時から「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」が主催、同会の武内先生が司会をされたシンポジウムが開始されました。
始めに、千葉県保険医協会の花井先生がお話をされました。保険医協会の職員の方が、ご自分の子どもさんが細菌性髄膜炎を患われたことから「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の結成に参画され、保険医協会にも協力を訴え「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会を支援するネット・ちば」が結成され、千葉県議会や市町村議会での国に対しての意見書採択を求める活動をされ「細菌性髄膜炎を予防するワクチンの早期定期接種化を求める意見書を求める請願書」を提出されているとのことでした。その他にもワクチンの学習会の企画や署名活動を行われています。
僕は、「幌加内町で全国初のヒブワクチン全額助成を実現」した背景や経緯、予算などについてお話しをさせていただきました。助成制度を開始する前提として、もともと予防医療や子育て支援に町が力をいれていたこと、医療・介護・保健・福祉の連携がうまくとれていること、を挙げました。
幌加内は人口が少ないので、少ない予算で全額助成を開始することができました。しかし、東京の中央区などのように人口が多いところでも公費助成をしている自治体はあり、自治体の規模はあまり関係ないと思います。ただ、当日の質問にもお答えしましたが、規模が大きくなればなるほど医療―行政、行政―住民の関係が「顔の見えない」関係になりがちで「顔が見えない」と住民に何が必要で何に困っているのかリアルに、実感として伝わりにくいことはあると思います。制度といっても結局は、そこにいる人間がつくっているわけで行政に関わるかたの予防医療に対する理解や困っている人達の気持ちを実感することができれば、実行することができるのではと思います。
続いて、サノフィパスツール第一三共の檜山さんが「ヒブワクチン発売における問題点と今後の課題」について話されました。現在のヒブワクチン供給不足は、ワクチン発売の直前に世間のHib髄膜炎とヒブワクチンに対する理解が急に高まったため、当初の予想をはるかにしのぐ需要が生じているのが原因です。来年後半には供給体制が整う予定とのことですが、現在は診療所3名/月、病院10名/月と供給制限があります。完全に申し込み順にするのか、優先順にするのかの判断は現場に任されています。そのことでメーカーの責任を問う声も会場からありました。メーカーがきちんと指針を出すべきだと。品質の管理などはメーカーに責任がありますが、現在のように供給不足という事態では、現場に任せるのではなく、国なり学会なりがきちんと方針を示す必要があると思いました。いまの新型インフルエンザのワクチン騒ぎもそうですが、米国のように「予防接種実施に関する諮問委員会(ACIP)」のような責任ある専門機関が必要と思います。メーカーを責めるばかりで、そのことが会場から意見がなかったのが、少し不思議でした。
最後にワイスの狩野さんから「新しい乳幼児用ワクチン、7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)について」お話しがありました。これは主に2歳未満を対象とし9歳未満児までが適応となる肺炎球菌のワクチンです。海外では8~9年前から接種されていて、現在は97カ国で使用されています。肺炎球菌はHibに次いで小児の細菌性髄膜炎の原因となる菌(およそ原因菌の2割を占める)で、中耳炎の原因菌にもあります。Hib同様、髄膜炎が重症化する割合がおおいことと耐性菌の問題もあり、日本でも早期の導入が望まれています。日本では現在審査中で、今年度中に承認される見込みです。
会場からは、自治体の公費助成をすすめるより定期接種化に重きを置くべきという意見がありました。公費助成を行っている(あるいは今後行う予定の)自治体は、現時点では40弱であり、それ以外の自治体では助成制度がなく、自治体間で格差があるのは平等ではないかも知れませんし、ワクチン供給不足の現状では現場に混乱が生じているのも事実です。個人的には、公費助成を行う自治体が増えることによって定期接種化が早まるのではないかと考えています。
政権交代もあったので、これらの髄膜炎関連ワクチンの定期接種化も案外、早いかもしれません。
武内先生をはじめ「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」のみなさん、千葉の花井先生、ワクチンメーカーのみなさん、このシンポジウムに関わられた全てのかたが子供たちのために頑張りたい!というポジティブバイブレーションに溢れていて、僕自身も元気と勇気をいただきました!!
「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」のHPはこちら
http://zuimakuen.net/a1.html
←これら髄膜炎関連ワクチンの早期定期接種化を願うかたはクリックを
で、10時から「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」が主催、同会の武内先生が司会をされたシンポジウムが開始されました。
始めに、千葉県保険医協会の花井先生がお話をされました。保険医協会の職員の方が、ご自分の子どもさんが細菌性髄膜炎を患われたことから「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の結成に参画され、保険医協会にも協力を訴え「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会を支援するネット・ちば」が結成され、千葉県議会や市町村議会での国に対しての意見書採択を求める活動をされ「細菌性髄膜炎を予防するワクチンの早期定期接種化を求める意見書を求める請願書」を提出されているとのことでした。その他にもワクチンの学習会の企画や署名活動を行われています。
僕は、「幌加内町で全国初のヒブワクチン全額助成を実現」した背景や経緯、予算などについてお話しをさせていただきました。助成制度を開始する前提として、もともと予防医療や子育て支援に町が力をいれていたこと、医療・介護・保健・福祉の連携がうまくとれていること、を挙げました。
幌加内は人口が少ないので、少ない予算で全額助成を開始することができました。しかし、東京の中央区などのように人口が多いところでも公費助成をしている自治体はあり、自治体の規模はあまり関係ないと思います。ただ、当日の質問にもお答えしましたが、規模が大きくなればなるほど医療―行政、行政―住民の関係が「顔の見えない」関係になりがちで「顔が見えない」と住民に何が必要で何に困っているのかリアルに、実感として伝わりにくいことはあると思います。制度といっても結局は、そこにいる人間がつくっているわけで行政に関わるかたの予防医療に対する理解や困っている人達の気持ちを実感することができれば、実行することができるのではと思います。
続いて、サノフィパスツール第一三共の檜山さんが「ヒブワクチン発売における問題点と今後の課題」について話されました。現在のヒブワクチン供給不足は、ワクチン発売の直前に世間のHib髄膜炎とヒブワクチンに対する理解が急に高まったため、当初の予想をはるかにしのぐ需要が生じているのが原因です。来年後半には供給体制が整う予定とのことですが、現在は診療所3名/月、病院10名/月と供給制限があります。完全に申し込み順にするのか、優先順にするのかの判断は現場に任されています。そのことでメーカーの責任を問う声も会場からありました。メーカーがきちんと指針を出すべきだと。品質の管理などはメーカーに責任がありますが、現在のように供給不足という事態では、現場に任せるのではなく、国なり学会なりがきちんと方針を示す必要があると思いました。いまの新型インフルエンザのワクチン騒ぎもそうですが、米国のように「予防接種実施に関する諮問委員会(ACIP)」のような責任ある専門機関が必要と思います。メーカーを責めるばかりで、そのことが会場から意見がなかったのが、少し不思議でした。
最後にワイスの狩野さんから「新しい乳幼児用ワクチン、7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)について」お話しがありました。これは主に2歳未満を対象とし9歳未満児までが適応となる肺炎球菌のワクチンです。海外では8~9年前から接種されていて、現在は97カ国で使用されています。肺炎球菌はHibに次いで小児の細菌性髄膜炎の原因となる菌(およそ原因菌の2割を占める)で、中耳炎の原因菌にもあります。Hib同様、髄膜炎が重症化する割合がおおいことと耐性菌の問題もあり、日本でも早期の導入が望まれています。日本では現在審査中で、今年度中に承認される見込みです。
会場からは、自治体の公費助成をすすめるより定期接種化に重きを置くべきという意見がありました。公費助成を行っている(あるいは今後行う予定の)自治体は、現時点では40弱であり、それ以外の自治体では助成制度がなく、自治体間で格差があるのは平等ではないかも知れませんし、ワクチン供給不足の現状では現場に混乱が生じているのも事実です。個人的には、公費助成を行う自治体が増えることによって定期接種化が早まるのではないかと考えています。
政権交代もあったので、これらの髄膜炎関連ワクチンの定期接種化も案外、早いかもしれません。
武内先生をはじめ「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」のみなさん、千葉の花井先生、ワクチンメーカーのみなさん、このシンポジウムに関わられた全てのかたが子供たちのために頑張りたい!というポジティブバイブレーションに溢れていて、僕自身も元気と勇気をいただきました!!
「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」のHPはこちら
http://zuimakuen.net/a1.html
←これら髄膜炎関連ワクチンの早期定期接種化を願うかたはクリックを