2009年5月29日金曜日

出張診療(北部診療)

今日はホロカナイの北部地区へ出張診療に行きました。

実習中の札幌医大5年生のイガラシくんも一緒です。

幌加内は南北63kmと長~い町で、入院施設があるのは町の南部にある町立病院(幌加内町国保病院)のみなんですが、
そこまでの通院は大変なので(町立病院から一番北の母子里地区まで車で1時間かかる)北部地区の4カ所に週1~2回、出張診療をしています。

昨年度までは、火曜日にO先生(ニール・ヤングと釣りをこよなく愛すナイスミドル)、金曜日に僕が北部診療を担当していたんですが、今年度からO先生が北部診療の専任となっています。

金曜日は政和(せいわ)診療所→添牛内(そえうしない)診療所→朱鞠内診療所と北に向かうかたちになります。

政和診療所、添牛内診療所は地区のコミュニティーセンター内に診察室があります。
添牛内診療所は、添牛内小学校跡地にあり、体育館を改造したコミュニティーセンター内に診察室があります。(写真は添牛内コミュニティーセンターと学生のイガラシくん)
ここには二宮尊徳の銅像があり、昔が偲ばれます。


幌加内町の人口の半分以上は南部地区に住んでいて、北部診療は効率の面だけを考えれば、受診される人数は少ないので、効率がいいとはいえません。

だけど、とくに交通手段を持たない住民の方のためには必要な診療です。

昨年度までは朱鞠内診療所の2階に看護師さんが住み込みで勤務されていましたが、定年退職されたため、4月からはO先生がその2階に住んでいます。

んで、看護師と事務員は町立病院から週2回通っています。

O先生は火・金が北部診療で、水・木を町立病院で人間ドックと外来、プラス水曜の当直に来てもらっています。

が、今週はO先生が休みということで、久々に僕が行きました。

今日は晴れ渡って、とてもいい天気。

午前中に政和、添牛内を回り、昼休みに添牛内にある手打ちそばの「霧立亭」に学生のイガラシくんと食べにいきました。

ここの名物は「そばの実天蕎麦」でしょうか。

蕎麦の実がはいった蒲鉾の天ぷらがのった蕎麦で、おいしいです!

店内では、幌加内産の「そばの花の蜂蜜」や「あざみの蜂蜜」や各種蕎製品も売っています。

ちなみに欧州では蕎麦の蜂蜜は高級品だとか。


時間に余裕があったので、食後に朱鞠内湖までドライブしました。

朱鞠内湖は冬はワカサギ釣りで賑わい、これからの季節はキャンプや釣りで賑わいます。

今日の展望台からの朱鞠内湖はスバラシカッタです。

今度、チビたちをつれて貸しボートにのろうかな。

そして午後は、朱鞠内診療所で診療を行い、夕方に町立病院に戻りました。


こんなステキなホロカナイで働きませんか?実習・研修も大歓迎ですヨ

詳しくはこちらを~
http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/stafftop/staff.html

http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/jissyutop/jissyu.html

2009年5月26日火曜日

山菜料理研究会

日曜の夜は、我が家で「山菜料理研究会」が催されました。

うちの奥さん(幌家内)の山菜料理が洋風の味付けで珍しいということで、普段から仲良くさせてもらってる町の保健師さんたちや役場職員のご婦人方が来られて、一緒に料理をされました。

食材は、午前中に採られたばかりの新鮮な山菜。

採ってきていただいたのは、おなじみキーパーソンのキーさん。

八百屋さんか!というくらいの大量の山菜と、キーさんちの畑でとれたアスパラを持ってきていただきました。

プラス保健師さんたちが持ってきてくれた増毛(ましけ)産のカレイ、

ホワイト&紫(?)アスパラガス。

そして美味しそうな日本酒。

・・・僕は当直当番のため、ノンアルコールビール(泣)

献立は

カレイのカルパッチョ

豆と野菜のサラダ

ウドのアボカド和え

ウドの皮のきんぴら(バルサミコ風味)

こごみのオリーブオイル炒め

シャク(にんじんっ葉)のマスタードマヨネーズ和え

アザミと鶏の白ワイン煮

豚のスパイシーグリル(アズキ菜添え)

3色アスパラガスのグリル

じゃがいものディップ(バジル風味)

ひよこ豆のディップ

麦々堂の田舎パン

生ハムとチーズ盛り合わせ

料理ができた頃に保健師さんたちの旦那さんや院長もやって来られました。

みんなで乾杯。

そして、今週から実習が始まる札幌医大の5年生も夜20時に幌加内に到着し

途中から宴会に参加。

いつもは近所のお蕎麦屋さんで歓迎会をするのですが、

今回はせっかくなのでホロカナイ町民の皆さんと交流してもらいました。

山菜が採れるのもあとわずか。

昨日の昼は、カレイのあら汁とウドの葉、アスパラ、カレイのてんぷらを自宅で食べました!

・・・幸せすぎる。


こんなホロカナイで山菜研究しませんか?

詳しくはこちら http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/stafftop/staff.html

2009年5月23日土曜日

ジン、ジン、ジンギスカーンッ

昨夜は役場親交会の総会があった。
役場のガレージにブルーシートを敷いて、カセットコンロでジンスカン!

参加は自由だけど、沢山の役場職員の皆さん(って僕もそうですが)が40~50人くらい参加されていて、ジンギスカンとビールで乾杯。5~6人ずつでカセットコンロを囲む。

ジンギスカンは九州では、めったに食べないけど、やはり北海道で食べると旨い。
町内で摂れた行者にんにく(アイヌねぎ)も肉と一緒に焼く。にんにくと一緒で翌日が仕事だと食べられないけど、昨日はバリバリ喰って、グビグビ飲んだ。

最初は町長の隣に座らせてもらって、イチゴの栽培の仕方から、町内の住宅事情、釣りの話、山菜の話、地デジの話など多岐に渡ってお話を聞いた。

大学病院時代は当然ながら僕のようなペーペーが行政の方と接する機会はなかったけど、ホロカナイでは行政の方と接する機会が多くて、いろいろな話が聞けて勉強になる。

逆に僕ら医者からの提案を町の医療行政に反映してもらえることも多く、とってもやりがいがある。

こういう楽しさは、大学にいる医学生や若い医者には伝わっていないんだろうなあ。

若者たちよ!若いうちに1回は、地域医療をするべき!
絶対、今後の医者人生の糧になるぞ!

地域に来てください的な、僻地・地域が頭を下げるようないまの流れは、おもしろくない。
もちろん、地域住民・行政に医療・福祉を自分たちでちゃんとしようとゆう気持ちがない土地には全く魅力はないけれど。

若者よ、自分のためになるから自らすすんで地域に来なさい!



…少々、熱くなってしまいました。

で、二次会は、あじよし食堂のホール。

同い年の方と音楽の話などで盛り上がる。夏はライジングサンに行きたいものです。

普段は病院や介護・福祉関係以外の部署の方とは接する機会が少ないので、今まであまり話したことがない方たちとも飲めて楽しかった。

九州なら飲みの〆は当然とんこつラーメンだけど、ホロカナイではもちろん味噌ラーメン!
美味しかったです。ごちそうさまでした!


こんな楽しいホロカナイで一緒に働きませんか?(とりあえず1,2年でもどーですか?)

詳しくはこちらを
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2009年5月17日日曜日

贅沢な日々

昨日はお休み。

わが家のネイチャーガイド的、ホロカナイでのキーパーソンのキーさんと、キーさんのご近所さんでホロカナイの長老的存在のBさん(77歳)と一緒に山菜採りに連れて行ってもらった。

晴天で遠くに雪解けの山も見えてきれい。

山の中に1〜2本、桜が咲いている。

木々も日に日にあざやかな緑の葉を茂らせている。

うぐいすは春を唄っている。

キーさんの車で町内の秘密の山菜スポットへ。

チビ太は黄色い長靴を履いて張り切り、チビ子は抱っこひもで僕にかかえられながらも気持ちよさそう。

何カ所かまわってもらい、たらの芽、ふき、ウド、アズキ菜、しゃく、よもぎ、アザミなどが採れた!

ここ数日寒かったためか、たらの芽はまだ小さいのが多くて収穫量は少なめ。でもそれ以外は沢山採れた。

夜はキーさん宅で収穫祭。

うちからは奥さんが作ったふきと厚揚げの煮付け、さんまの梅酒煮、ホタテの刺身と日本酒、芋焼酎を持参。

キーさんの料理は、アザミの煮付け、アズキ菜、しゃくのおひたし、ウドの酢みそ和え、そして天ぷら(たらの芽、ウド、よもぎ、しゃく、アズキ菜)!

も〜どれも最っ高に旨い!!

採れたての山菜の揚げたての天ぷらとビール。

ウドの酢みそ和えと日本酒。

キーさん夫妻やBさんとの3世代の年齢差を感じさせない楽しい会話、チビ太やチビ子の笑顔。

これ以上の贅沢があるだろうか?

これ以上の贅沢を僕はまだ、知らない。

都会ではかなりのお金を払わないと採れたての山菜をこんなに沢山食べられないだろう。

いや、いくらお金をつんでも、ホロカナイの自然の恵みとキーさんの愛情は買えないぜ!

キーさん、いつもありがとうございます。

深川産のふっくりんこを醤油漬けした行者ニンニク(アイヌネギ)の葉で巻いたおにぎりも超〜美味しかった。これは道の駅とかで売ったらバカ売れすると思う。

こんな最高の贅沢を楽しめるホロカナイで一緒に働きませんか?

詳しくはこちら http://www.town.horokanai.hokkaido.jp/hosp/stafftop/staff.html

2009年5月11日月曜日

春爛漫

昨日のNHKの忌野清志郎の追悼番組見ましたか?

やっぱり清志郎はサイコーにかっこいい!

「夢をあきらめない」「夢に向かって努力することが楽しんだ」って言葉が印象的でした。



さて、週末の土曜日は当直、日曜は休みでした。

土曜日は、慢性心不全の増悪で90歳代の方が入院されました。

当院は人手が足りないため、いわゆる急性期の病気に対応する「一般病床」は休床にしています。

症状の安定した慢性期に対応する療養病床が42床あって、より医療の必要とする「医療療養病床」が13床、介護が主体となる「介護療養病床」が29床あります。

療養病床は、1日の入院料金があらかじめ決まっています。これは全国どこの病院でも同じ料金です(特別な病室や各種サービスは別です)。

本来、療養病床では急性期の治療は行ないません。1日の料金があらかじめ設定されているので治療を行えば行うほど病院は損をすることにもなりますし、もともとの役割分担ができているからです。

しかし、ホロカナイでは病院は当院しかなく、近隣(深川市や旭川市)の病院までは車で1時間(信号がほとんどないので普通の自動車も救急車もほとんど時間はかわりません)かかるため、患者さんやご家族の負担が大きいため、点滴と酸素投与など簡単な治療で治せる病気は当院で対応しています。

程度の重くない肺炎や心不全、転倒して腰痛や足の痛みなどのため動けなくなり、自宅では家族がみれない場合などです。

当院では時間外の診療は、当直の医師が全て担当することにしています。なのでonとoffがはっきりしています。

僕が研修医のころは、主治医制といって休みでも夜中でもまず主治医が呼ばれていました。点滴もれで深夜に呼ばれることも多々ありました。

最近は、これではみんな疲弊してしまうということで、複数の医師で患者さんを担当するチーム制をとる病院が増えていると思います。

夕張の村上先生がよく言われるように、「徹夜明けのパイロットが次の日に飛行機を操縦することはない」のに医者では当直明けでも翌日普通に仕事があります。

※幸いホロカナイでは、コンビニ受診はほとんどなく(人口が少ないのもありますが)睡眠がしっかりとれるのでクリアな頭で診療にあたることができます!

よくマスコミが救急患者の搬送に際して「たらい回し」という言葉を使いますが、これには非常に悪意を感じます。こうした言葉は、一般のひとたちに誤解させ医師と患者の信頼関係にも影響します。

救急や小児科・産科の医者たちは、だれも好んで受け入れを断っているわけではありません。受け入れたくても、満床や人手不足で受け入れられないんです。

これは施設の規模的な問題や、そもそもの医師不足もあるかもしれませんが、もう一つの大きな問題は本来かかりつけ医がみるべき病気でも「大病院志向」や「コンビニ受診」で専門医の外来に患者さんが殺到していることだと思います。

専門医の医者がしっかりと専門的な治療に専念できるためにも、いわゆる普通の病気は普段から地域のかかりつけ医(プライマリケア医)にかかってほしいと思います。

これも村上先生の言葉ですが、専門医は「戦う医療」、地域の医者は「支える医療」を行うべきだと僕も思っています!


・・・少々熱くなってしまいました。

日曜日は、家族と友達カップルと一緒に旭川の東川にある「北の住まい設計社」のカフェに昼ごはんを食べに行きました。カルボナーラと冷製ポテトスープ、美味しかったなあ。
焼きたてのパンやワイン、チーズも買って帰りました。

東川もほどよく田舎でとても気持ちいいところ。

本州ではとっくに桜が散ってしまったと思いますが、東川では桜(山桜かな?)が満開でした。
白樺の葉も萌えだしています。

長い冬のあとの北海道の春は格別です。

・・・そんな北海道のホロカナイで一緒に働きませんか(1、2年だけでもどーですか)?